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新年明けましておめでとうございます。
大晦日の夕方から元旦にかけて、新城カズマさんの「15×24」を読んでみました。

15×24

11月までに刊行されていた1~4巻(link one~four)の読み直しも含めて、越しそばとか食べつつ6冊通して読んでみましたよ。
書下ろし4ヶ月連続刊行で、ライトノベルレーベルからの刊行ですがかなり読みごたえがあります。

すいません、ちょっと今感想書く余力がないので後から追記します…。


とか書いてからすでに2日ほど経過…。
すみません、遅くなりましたが今から追記として感想を書いていきます。

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さすがに一度に6冊通しての読書はしんどいですね。でも読んで良かったです。
新城カズマさんの小説ははじめてですが、読んでて飽きさせない面白さと「物語」を描くことへの真摯な態度はすごいと思いました。

あらすじは
大晦日の早朝、自殺志願者の情報交換サイトで知り合った〈17〉(イチナナ)と名乗る人物とネット心中をするため家を出た徳永準のケータイから、突発的なアクシデントにより書きかけの遺書メールが数人の友人へ誤送信されてしまいます。
それをきっかけとして彼の「自殺を止める」ためそれぞれ異なる動機で参加したメンバーによる捜索隊が編成され、東京を舞台にした「鬼ごっこ」のようなものが始まります。
物語はキーアイテムとなる「携帯電話」によって様々な人や出来事、都市の持つ闇や都市伝説さえも巻き込みながら徳永の捜索は続けられていく~。
という感じです。

物語は始めから終わりまで徳永準と捜索隊のメンバーを含む主要人物「15人」の主観的な「語り」によって進められていきます。全員高校生くらいの少年少女で、ほぼ時系列に語り手が交代しながらそれぞれの視点で物語が語られます。
タイトルの「15×24」(イチゴー×ニイヨン)には、「15人」の経験する「24時間」の出来事という意味が込められていて、言い換えればたった「1日」の出来事なのですが、文庫本6冊を費やして展開するのは「死について」の物語、そして逆説的に浮かび上がってくる「生きること」についての物語です。
徳永準の「自殺をとめること」を通じて15人の生死観は対立し変化していき、それぞれの信念・行動の裏づけとなる部分も丁寧に書かれています。

語り手が入れ替わっていくことで直接の会話だけでなく、それぞれの人物のつぶやき・気付きが(逆説的なものも含め)いろんなかたちで対応していき、読み手がどこを結んで読んでいくかによって読後感の変わるような重層的な読みもできるようになっているのではと感じました。
物語の一番のキーとなる「生」と「死」の対立だけではなく、物語に途中から参加してくる「大人」と子供達との対比や「物語」と「現実」の対比などについても同じです。
「物語」と「現実」について触れられる場面では、「物語を作ること」への作者の自身の強い自覚が「物語」の中から伝わってくるようでした…。

うーん、なんだかうまく言えないですね。もう少しまとまってからまた追記とかするかもしれないです…。
とにかく面白い作品なのは間違いないんですけど。

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最近読んだ小説というわけでもないですが、前のエントリ見てて思いついたので紹介します。
黒史郎さんの「夜は一緒に散歩しよ」です。

夜は一緒に散歩しよ

日本で唯一の(?)怪談専門誌「幽」の怪談文学賞で第一回長編部門大賞を受賞した作品の文庫版です。
 
若くして妻に先立たれたホラー作家の横田卓郎と、まだ幼い一人娘の千秋。
母親の死後、取り憑かれたように描く千秋の絵には不気味ではあるけれど奇妙なリアリティと魅力があり、卓郎は他の人には見えない「何か」を千秋は見ているのではないかと感じ始める。
妻と続けていた夜の川沿いの散歩に千秋と二人で行くようになった頃から少しずつ手に負えなくなってくる千秋のヒステリーと、卓郎の周りで起きる不可解な事故。千秋が執着し繰り返して描き始めた「真っ青な女の顔」との関連は…?的なお話です。
日常をベースにだんだん足元が揺らぎ、底が抜けるように怪異に巻き込まれていく様はラブクラフトの読後感とも似てる気がしました。

巻末の京極夏彦さんの解説によると、作者の黒史郎さんはクトゥルー神話からコンビニ心霊雑誌の付属DVDまでフォローする「あやしの人」のようです。どうでもいい話ですが実は私も毎年夏にDVD付きコンビニ心霊雑誌を同好の友人達と鑑賞するのを楽しみにしていたりするので(さすがにコレクションするほどではないですが)黒史郎さんには一方的な共感を感じたりしているのです…。


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